外来治療の医療費は

同じ病気を患い治療を受けた場合、
外来治療の方が、入院治療より、負担する医療費はトータル高くなりがちです。
入院治療の方が何から何までお世話になるのに、意外じゃないですか?(^-^)
入院費は「DPC」と「高額医療費控除」の合わせ技で、とても安くなるんです。

DPC(Diagnosis Procedure Combination;診断群分類)。
今の制度上、入院治療は、たとえるなら「食べ放題」。
血液内科、消化器内科、耳鼻科、歯科、と多科に診てもらっても(診てもらわなくても)
入院1日あたりの医療費は変わりません。
入院中、他の科にかかるのは「メインの病気を治すため」という位置づけになるので、
他の診療科の診察代やお薬代は包括的に扱われるのです。
そして最後に高額医療費控除の計算がされるから、支払額はとても小額になります。

ところが外来治療になると「食べた単品ごとに全部支払います」。
血液内科にかかれば血液内科の費用が発生するし、
消化器内科にかかれば、消化器内科の費用が発生するし、
耳鼻科にかかると、耳鼻科の費用が発生し、皮膚科にかかると、皮膚科の費用が・・。
というように、科が異なると、別々に計算された支払いが発生します。
そのメインの病気が起因してたとしても、審査に通らない事もあるようです。

なので、というか、めんどくさいのが一番の理由ですが(笑)、
いま外来の私は、通常なら他科で診察を受けてから出してもらうお薬も、
予め各先生に相談しておいて、血液内科で処方してもらうようにしています(^-^)
血内でおさめちゃえ!と「包括的な」仕組みをつくっちゃいました(笑)

外来治療にも高額医療費控除は適用されるのですが、
診療科ごとに別々に計算されるし、控除額は2〜3カ月後に還付されるので、
治療当日は医療費を自身で立て替えなければいけない事になります。
つまり、一度は自分で3割を支払わなければいけないのです。
(でも、これはあまりにナンセンスなので、じきに制度が変わると思いますが)

患者さんは、なるべく外来治療を望む人が多いです。
なんてったって自由だし、普通の生活が送れますし。
でも医療費だけを考えると(交通費も含め)、外来治療は色々と負担が多いです。

日本は他の国に比べると、医療費についてはかなり進んでいるとは思いますが、
ここに関してはもう少し、しかも比較的簡単に!改善の余地があると思います。

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